炭焼き



 昔の道志村の生活で、炭焼きは「七色山稼ぎ」のなかではもっとも貴重な現金収入源でした。炭材にはナラ、クヌギ、カシ等の木を炭化させてきました。炭には白炭と黒炭があり、白炭は専用の石窯で燃し、赤熱した炭をねらし棒で取り出し、すばやく灰を掛けて消化して作ります。白角は堅く、火持ちがよく焼き物に最適です。黒炭は土窯で木を燃し、煙りの色を見ながら最後に密閉して蒸し焼きにし、さましてから取り出します。黒炭は一度に大量に生産され、柔らかくてすぐ火がつき、火鉢や囲炉裏に使われます。

 
 

白角の窯出し



①現在は機械で炭材を割る。









②炭焼き窯に運ぶ。









③黒炭は材を窯にすき間なく詰める。









④煙の色を見極めながら燃やす。









⑤黒炭はさましてから取り出す。
 

▼炭を背負い



▼黒炭



白炭は、まだ赤熱している炭を取り出し、炭材を詰め、また火をつける毎日の繰り返しです。出来上がった炭を背負って山を降ります。
大量に焼かれた黒炭は切り揃えられ、切り口は梅の花のように見えます。



▼白炭


 

 白炭は、頃合を見て真っ赤に焼けた炭をねらし棒でかきだし、素早く灰を掛けて消火します。
焼き上がった炭は俵に詰め出荷します。俵はカヤを手作業で編み、白炭は俵を丸く、黒炭は俵を四角にして詰めます。



▼当時の様子



 炭焼きは冬から春先にかけて多く焼かれました。馬の背に六俵、人は一俵(約15kg)背負って相模や道坂峠を越えて谷村城下まで、多くの道志の娘さんが馬を曳いて通いました。最盛期の昭和の中頃には年間9万俵も生産されていました。