さがりは


 「始め」に挨拶を兼ねた舞がある。
 舞衣を垂らして、保持する。左右に揺らし、くるっと纏め解(ほど)き、前方に投げ、両手一杯に開いてこれを受ける。静止する。暫時お囃しが響く。
 自身の一番美しい姿を披露しての舞姿(見せ場)である。同じ舞を終わりでも披露する。
 ゆったりと優しく舞う。腰を低く保ち、両膝を付けて、内股に歩を進める。笛の穏やかさに合わせ、激しい動きにならないように気をつけて、また、身振り手振り等もゆっくりと曲に乗せてう。右回りに舞っていく。
 舞いの中には、女性の係わる家事の中でも大切な子育てで、子供をあやす様な振りや、炊事・洗濯を現すのではないかとおもわれるような振りもある。
 何れにしても、日常の生活の中に「潤いをもたらす女性の存在」というものを表現している、そんな雰囲気を感じさせる舞である。